ゼミ旅行

少し季節はずれなご報告となりますが、昭和女子大学では、8月初旬から9月末まで、およそ2か月間の夏季休暇があります。2か月という長期休暇をいかに過ごすか、それはその人の次のステップにおいて非常に大きな意味を持つということで、環境デザイン学科の多くの学生は、この長い夏休みを利用して、学科企画の海外デザイン演習や、各種ワークショップ、ゼミ旅行や個人旅行に出かけ、次のステップに向けたデザインの種を収集しに行ってきます。

そんなわけで私の研究室も、8月初旬にゼミ旅行に行ってきました。行先は名古屋、岐阜、京都など。名古屋、岐阜では主に現代建築を、京都では桂離宮に修学院離宮など古典建築を見学してきました。ここではその際の見学先の写真などを紹介します。

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槇文彦氏、当時36歳による日本建築学会賞作品賞の名古屋大学の豊田記念講堂。キャンパス内に溶け込んだ名古屋大学の象徴的なこの建物は、新たに手を加えられリニューアルし、次代においても大学の象徴となることを十分予感させる風格を持っています。

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最適化手法を用いてその形状を決定した各務ヶ原市市営の斎場、瞑想の森。一見すると建築家の自由な造形が全体形状を生み出しているようですが、その裏には技術の進展により説明可能となった力学の原理が潜んでいます。

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03本年7月に竣工を迎えたkwhgアーキテクツによる岐南町新庁舎。幾何学的な合理性はもちろん、大きな放物線を描く屋根自身の重みによる、跳ね上げ効果を狙ったであろう巨大な庇が、長い縁側空間を構成している建築物です。(ちなみにkwhgアーキテクツの比嘉さんは、来年から本学における設計製図の非常勤講師をお願いしております!)

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同じく本年7月に開館した岐阜市立図書館、みんなの森 ぎふメディアコスモス。巨大な木格子の屋根の下、複数設けられた天蓋(もっと適当な言葉があるかもしれません)の下では、トップライトから落ちる光が木漏れ日のように柔らかく拡散し、多くの人の集うさまが、本当に気持ちよさそうな建築です。

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ブルーノ・タウトによりその素晴らしさが世界に紹介された桂離宮。正直構造を生業とする私にはその素晴らしさを説明することはできませんが、広大な庭園の中に散在する建築物は、いずれも庭園なり自然なりを享受する仮住まいのような様相で、その素材感からプロポーションから、実に居心地の良い時間の流れを感じました。

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そして今回の旅のフィナーレ、修学院離宮。うだるような暑さの中、広大な、本当に広大な敷地の中を延々と歩き回った1時間半の見学では、正直この建築の良さをどこまで体感できたかはわかりませんが、帰り際、比較的暑さの収まってきた中歩いたあぜ道では、修学院離宮を超えて古建築の残る京都、京都の風景に、妙な良さを感じました。

 

今年のゼミ旅行は1泊2日の強行日程でしたが、学生にとっては充実した2日間が過ごせたのではと思います。次の長期休暇は春休み。今年の夏休みを有意義に過ごせなかった方たちも、次こそは有意義な休暇を過ごせるよう、早目の計画を立てましょう。

(准教授 森部康司)

 

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