2012海外デザイン演習(建築)その10

海外デザイン演習(建築)11日目:明日は終日パリを自由散策という事で、いよいよ研修としては本日が最終日です。本日は昨晩の宿泊地バーゼルより車を少し走らせて、まずはヴィトラデザインミュージアムの見学。著名な建築家・家具デザイナーによる名作チェアが展示されているミュージアム(設計はフランク・O.ゲーリー)はもちろん、ヘルツォーク&ド・ムーロンによるショップ兼体験型展示場が、普段なかなか座る事のない椅子に座れるとあって学生には大人気。それぞれが思い思いのイスに着席していたのが印象的でした。

フランク・O.ゲーリーによるミュージアム。たくさんの家具が、デザイナーによるスケッチや図面と共に展示されていました。

ヘルツォーク&ド・ムーロンによるVitraホームコレクションを展示する施設。著名な家具以外にもイームズのラウンジチェアの制作工程やミュージアムショップなどが、積層する家型の内部にレイアウトされています。

家型の内部。住宅の一室を再現したようなシチュエーションに、照明や家具が展示されています。

小柄な日本人女性にはちょっと大きな?ロッキングチェア。脚が微妙に届いていません。残念。

続いていよいよ最終研修先、フランスはロンシャンにあるル・コルビジェ設計のロンシャンの礼拝堂です。本日の天候は晴天。独特の開口部から差し込む光の効果を体験するには最適のお天気です。レンゾ・ピアノ設計のエントランス棟を経由して、斜面を登り至る礼拝堂のドアを開けば、そこには色彩あふれる空間が待っています。トップライトから差し込む間接光は色付きの壁により着色され、側面の開口部より取りこまれる直接光はステンドグラスにより色とりどりの色彩を帯びます。またエントランスから祭壇に向け床はなだらかに下り、天井はなだらかに上昇します。そのせいか特徴的な開口部を有する壁面は、礼拝前には小さく見えていたにもかかわらず、礼拝後祭壇脇からふと振り返ると、色彩豊かな光の演出と共に大迫力で迫ってきます。私にとって十数年前に訪れて以来2度目の来訪となりましたが、今回は実に実り多い体験となりました。学生にとっても何かを与えるきっかけとなれば最終研修先としてこれ以上ない締め括りですが、果たして結果は…。後期の授業に期待です。

後期コルビジェの代表作。ロンシャンの礼拝堂。厳密な幾何学による構成は影を潜め、コルビジェの感性と経験に基づきデザインされたその外観そして内観は、建築の一つの到達点を示しているよう。

ステンドグラスを透過した光は色彩豊かな光のシャワーとして、内部空間を照らします。

(専任講師:森部康司)

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