2012海外デザイン演習(建築)その2

海外デザイン演習(建築)3日目:今日はアルヴァ・アアルトの最高傑作の一つマイレア邸、その後トゥルクにあるこちらもまた名建築との評価の高いブリグマンによる復活教会、そして比較的最近の建築であるマッティ・サナクセンアホの聖ヘンリーエキュメニカル礼拝堂に行ってきました。
マイレア邸は天候のせいでしょうか、あるいは張り出した庇の影響かもしれませんが、いくらか薄暗い室内が、見事な家具や厳選された素材、緩やかな仕上げの切り替え、開口部の先に広がるフィンランドの森により、本当に居心地の良い場となっていました。

典型的なフィンランドの森の中にたたずむマイレア邸。残念ながら内部は撮影不可でした。

そして復活教会。こちらは出国前に多くの建築家の方から非常に良いとのお話を伺っていた建築でしたが、噂に違わぬ素晴らしい教会でした。祭壇脇に設けられた開口部から入る光が、時々刻々と変化する中、壁面を這う植物と共に静なる建築に生を与えているようで、神秘的な体験ができました。完全なる晴天、完全なる曇り空では得る事の出来ないこの体験は、参加した学生の日ごろの行いのおかげかもしれません。また重たく見える側面の壁が、柱配置と外部出入り口の為の矩形のボリューム、そしてその脇に続く透明な開口部との対比によりスッと浮いて見え、気持のよい内部空間の形成に大いに貢献しているようで、一構造設計者としても大変感銘を受けました。

祭壇と祭壇脇の開口。この開口から光が差すと・・・
光の移ろいと共に、時々刻々と変化する祭壇。蔦が、光がキリストを祝福する。
正面から見れば、開口の存在は見えず、より効果的な光の演出がなされる。
側面の透明度の高い開口が、重たく見える礼拝堂の壁を重力から解放する

最後に見たエキュメニカル礼拝堂は、シンプルな架構が連続する事で得られる単純でありながら豊かな空間のお手本のような礼拝堂で、木の香りがとてもさわやかな教会でした。

こちらもやはり祭壇脇の開口から光が取り込まれていました。集成材のリズミカルな架構が美しい。

(専任講師:森部康司)

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