2012海外デザイン演習(建築)その8

海外デザイン演習(建築)9日目:本日はミラノよりコモを経由し、国境を越えスイスへ。その後はフリムス、クール、そして最終目的地のヴァルスへと至りました。
ミラノでは駆け足ですが、ドゥオモ、エマヌエル2世アーケードを見学し、ちょっとした観光気分を満喫しました。

ドゥオモ前での記念撮影。まだ比較的早朝の為か旅行者の少ないミラノ中心部。

イタリアの別荘地コモでは、イタリア合理主義の建築家ジュゼッペ・テラーニの代表作カーサ・デル・ファッショを見学。大理石による仕上げのせいでしょうか。あるいはモダニズム建築がいまだに世の中の主流だからでしょうか。その外観からは一切古さを感じる事は無く、歴史に翻弄された過去などまるで無かったかのような、大変印象的な建築でした。

カーサ・デル・ファッショ。現在は国境警備隊のオフィスとして利用されている為、内部見学は不可でした。

本日の天候は研修旅行中初の雨模様。しかも一時的にはかなりのどしゃ降り。ちょっと嫌な予感がしていまいしたが、その予感は見事に的中です。国境越えのルートで事故渋滞に巻き込まれ、1時間ほどのタイムロス。しかしそれでもその後の視察は予定通りに決行です。フリムスでスイスミニマリスム建築の代表的建築家で、先日日本でも展覧会が開催されたオルジアッティのDas・Gelbe・Haus(開口部や壁、床といった素材の扱いが面白かったです)、クールでピーター・ズントーのローマ遺跡シェルター(ルーバーや柱、梁、ブリッジの繊細な表現が素晴らしい建物です。個人的にはズントーが承認した(と思われる)接合部のディテールに注目。今後の設計に応用したいところです。)を見学してきました。

スイスの古い建築物をリノベーションにより展示場として再生したDas Gelbe Haus。厚い石壁に穿たれた開口、スリットにより自立性を高めた壁面等、建築の構成要素がクローズアップされたその外観、内観が興味深い建物でした。
ピーター・ズントーによるローマ遺跡シェルター。建築は構造から仕上げまで、徹底的に繊細な部材で構成されています。だからでしょうか、屋根面に開けられた開口は正にボイドとして内部空間に印象的な光を落としています。

事故渋滞の影響を無視して当初の行程をそのまま実行したツケは、そのままホテルへの到着時刻の遅れとなりました。しかし途中誰もがイメージするスイスの牧歌的山村の夕暮れ時を見れた事は、不幸中の幸いでした。転んでもただでは起きない、そんなことわざがぴったりの今日一日でした。
さていよいよ本日の宿泊地、今回の旅のメインの一つである、ピーター・ズントーが設計したテルメ・ヴァルスを付設するホテルに到着です。到着時刻は20時を回り、定時の入浴時間は終了していましたがそこは予め計算済み。本日水曜はnight spaという事で、夜23時~24時30分まで入浴が可能なのです。その為到着後遅めの食事を全員で取り(今日はコース料理です!)、思い思いにテルメ(温泉)を楽しみました。感想はまた後ほど・・・。

カメラの力で明るく見えますが、実は真っ暗なヴァルス村。付近の様子が知りたくて、部屋からシャッター速度を落として周辺風景を撮影してみました。
夜のテルメ・ヴァルス。わずかな明かりが照らす”洞窟の様な”と称される温泉に、これからゆっくりと浸かってきます。

 

(専任講師:森部康司)

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