時代と向き合う感性と技術を育む
ファッションの理論から技術、素材など、ファッションデザインに関する基礎から応用までを学び、ファッションおよび関連領域のデザイン分野で活躍するために必要な専門性を修得します。“いま”という時代が求める期待や気分を捉え、これからの装いやライフスタイル、価値のビジョンを提案するセンスやスキルを養っていきます。
ファッションの理論から技術、素材など、ファッションデザインに関する基礎から応用までを学び、ファッションおよび関連領域のデザイン分野で活躍するために必要な専門性を修得します。“いま”という時代が求める期待や気分を捉え、これからの装いやライフスタイル、価値のビジョンを提案するセンスやスキルを養っていきます。
ファッションデザインの基礎を学ぶ
ファッションデザインは、私たちの身体や装い、ライフスタイルと密接に関係するデザイン領域です。1年次では、衣服がどのように作られ、どのような素材が使われ、どのような加工が行われ、社会のなかでどのように消費されるのかについて学びます。また、マテリアルとイメージを編集することで、ファッショナブルなものをつくり出す方法と理論について習得していきます。
専門性を高める
2年次から「ファッションデザイン」と「ファッション企画」という2つの演習科目が本格的にスタートします。また、テキスタイル論やアパレル素材論、アパレル企画論など、素材やマーケティングに関する科目を通じて、ファッションの仕事で必要な専門的知識を多角的に学びます。
社会とつながるファッションデザインの実践
ファッションメディア論やサステナブルファッション論などを通じて、社会との関係からファッションについて考える力を更に伸ばしていきます。ファッションショーの取り組みもその一環です。企画や演出、写真や映像などを用いてアウトプットする方法を学び、社会に向けて提案することの意味や意義、その方法について実践的に習得していきます。
オリジナリティを生み出す総合力
4年次で取り組む卒業研究では、卒業制作か卒業論文のどちらかを選択します。専門分野の異なる複数のゼミのいずれかに所属し、教員およびゼミ生同士でディスカッションを重ねながら、個々のテーマを設定し、掘り下げていきます。先行研究や現状のリサーチを踏まえ、課題を発見し、オリジナルな視点から、社会に向けて解決策を提案する力を育みます。
ファッションデザインの知識と技術をもって時代や社会と向き合い、現在の社会が何を求めているのか、これからの時代に必要なものは何かを考え、提案・かたちにする力を習得します。
ファッションデザインの基礎を学ぶ
ファッションデザインは、私たちの身体や装い、ライフスタイルと密接に関係するデザイン領域です。1年次では、衣服がどのように作られ、どのような素材が使われ、どのような加工が行われ、社会のなかでどのように消費されるのかについて学びます。また、マテリアルとイメージを編集することで、ファッショナブルなものをつくり出す方法と理論について習得していきます。
ファッション分野におけるデザイン計画および表現の基礎を身につける科目です。ファッションデザインの基礎的スキルの修得やデザイン企画の基本を学んでいきます。具体的には、エプロン、シャツ、ネクタイの3つのアイテムの制作を通じて、布地や糸などの素材、ミシンなどの機器の扱い方、衣服の基本構成について理解するとともに、基礎的な縫製技術と企画の視点を習得します。
ジェンダー、エスニシティ、ルッキズム、ウェルビーイングなどをキーワードに、ファッションおよびファッションデザインの意味と役割、可能性について論じます。ファッションという概念が、私たちのアイデンティティや社会、地球環境とどのように関連しているのかについての理解を深めることを目的としています。
クライアントを一人設定して、そのオーダーに合わせてメンズシャツを制作する課題。「つらい仕事に行くときのユニフォームと一線を画した、自分のための新しいワイシャツ」というオーダーに対し、「Hazy」をテーマに設定し、重ためで鬱屈とした雰囲気を意識して制作した。
2024年のトレンドワードの一つである「グランパコア」に注目し、ヴィンテージ感がありつつ上品なデザインを目指した。シャツは、コットンブロードの生地を使用し、アクセントとしてツイード地のポケットを乗せた。クライアントからのリクエストは、「シンプルかつおしゃれ、ほど良くカジュアルに」。
専門性を高める
2年次から「ファッションデザイン」と「ファッション企画」という2つの演習科目が本格的にスタートします。また、テキスタイル論やアパレル素材論、アパレル企画論など、素材やマーケティングに関する科目を通じて、ファッションの仕事で必要な専門的知識を多角的に学びます。
洋服のデザイン・設計・制作の基礎を学ぶ授業です。2年次前期は、パターン設計スキルの習得を目標に、ブラウスなどのトップスをデザイン・設計し、制作、縫製します。後期は、様々な素材への展開を中心に、スカートやパンツなどのボトムスの構成について学びます。なお、3年次ではコンセプトを中心とした発想を形にするものづくりに取り組みます。
テキスタイルへの的確な素材解釈は、ファションデザインにおいて必須事項です。この授業ではテキスタイルの種類、糸や生地の染織や繊維加工の基礎を学びます。実際にテキスタイルに触れ、加工を施しオリジナルのテキスタイルを模索し、ファッションにおけるテキスタイルの表現手法と付加価値について考察します。
2年次後期の演習課題では、ボトムス(スカートとパンツ)を制作。「紐で縛っても体型・着方のパターンが縛られない柔軟なデザイン、開放的なルーズシルエットのボトムス」というコンセプトを設定し、前後でデザインの異なるパンツを、組み合わせて巻き付けて履くアイテムを制作した。
スズランの花をモチーフに、パンツとスカートを制作した。パンツは、スズランの特徴的なベル型の形状を意識し、オーガンジー素材で柔らかさと軽さを出した。スカートには、ドローストリングで長さが調整できるリボンを縦方向に付け、歩くとふんわりと揺れてボリュームが出る形にした。
眠り着としてのスカートとパンツを制作。クッションや布団を連想させるふかふか感を出すために、星型のキルティングを施した。星は、子どもが描いたようないびつな形にし、ユーモアと遊び心を出している。ウエストや裾のゴム、シームレスポケットなど、眠りを邪魔せずに快適に着られるようディテールまでこだわっている。
社会とつながるファッションデザインの実践
ファッションメディア論やサステナブルファッション論などを通じて、社会との関係からファッションについて考える力を更に伸ばしていきます。ファッションショーの取り組みもその一環です。企画や演出、写真や映像などを用いてアウトプットする方法を学び、社会に向けて提案することの意味や意義、その方法について実践的に習得していきます。
2・3年生が中心になり、1年かけてファッションショーの制作に取り組みます。ファッションショーの企画、運営、制作を通して、デザイン、マネジメント、プレゼンテーション能力を養います。2024年度のテーマは「fizz」。「変わりゆく時代の中、今、何をする? どう生きる?」という問題意識を、「移ろい続ける一瞬の泡」に例えることから制作を進め、今日の社会性や時代性をファッションから捉え直したショーを実施しました。11月の秋桜祭でのショーの他、Cafe 3での展示企画も行いました。
マーケティング論を初めて学ぶ学生を対象に、基礎的な用語や考え方を習得するとともに、具体的な事例を通して、マーケティングの概念を理解することを目的としています。ファッション・カルチャーの分野におけるマーケティングの実務経験を活かし、アクチュアルな授業を行います。
架空のブランドを設計し、2025年秋冬シーズンのコレクションを制作するという課題。ブランドコンセプトは「wave」で、シーズンテーマは「take in」とした。重心を後ろに持っていくことで、歩いたときに向かい風が内部に入り、形状が変化するトレンチコートを制作した。
ブランド名は、子うさぎという意味の「Bunnies」。うちに秘めたかわいさと強さが共存する「愛くるしくて攻撃的な女の子」をコンセプトに、12体のLOOKを考案した。制作したジャケットとスカートは共に3段構造になっており、ファスナーを開閉することでかたちや長さなどが変化する。
ブランドコンセプトは、「感情、感覚に+αを与える」。ターゲット、イメージカラー、イメージマテリアルを設定し、それらをもとにコレクションを制作した。2025年秋冬のテーマは「QUIET BANQUET 静かな宴」。着心地にこだわり、伸縮性がある柔らかい生地で、落ち着きのあるジャケットを制作した。
オリジナリティを生み出す総合力
4年次で取り組む卒業研究では、卒業制作か卒業論文のどちらかを選択します。専門分野の異なる複数のゼミのいずれかに所属し、教員およびゼミ生同士でディスカッションを重ねながら、個々のテーマを設定し、掘り下げていきます。先行研究や現状のリサーチを踏まえ、課題を発見し、オリジナルな視点から、社会に向けて解決策を提案する力を育みます。
各自が研究テーマを設定し、調査から制作に至るまでのプロセスを研究ノートにまとめ、4年次の最後に最終制作物とポートフォリオを提出します。ジャケットの内部構造や制作過程を可視化する研究、抽象画から着想を得た衣服制作、ロックミシンを用いたデザイン表現、カフェのリブランディング、ドッグウェアのパターン改良など、テーマは多様です。2025年の2月には、青山のギャラリー「+8 Gallery & Studio」で卒業研究展を実施しました。
卒業研究で「論文」を選択した学生は、ファッションの分野に関する卒業論文を執筆します。2024年度は、「お古」とサステナビリティに関する研究、K-POPのMVにおけるファッションイメージの分析、カフェとおしゃれの関係性、VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)の店舗観察、ユニクロの「Life Wear」概念の研究、野球のユニフォームの洗濯方法など、バラエティに富んだテーマが見られました。
私たちの生活に密接した衣服。その背景を理解して着用している人は少ない。服作りにおける情報の不透明性を打開すべく、トレーサビリティの重要性に着目した。衣服の内側に光を当て、隠れた構造をデザインとして再構築する。また、制作過程を言葉によって記録し、伝える。思考、プロセス、技術を公開することで、制作物の透明性を高め、伝え方の検討を行いながらファッションと言葉の関係性について考える。
ジャケットやスカートのように、服はアイテムごとに分類し捉えられる。あるいは、見頃や袖といった複数のパーツを組み合わせることで構成されている。これらの枠や境界を取り払うことができたら、服の表現の可能性はもっと広がるのではないか。そこで本研究では、パブロ・ピカソやゲルハルト・リヒター、マーク・ロスコといった抽象芸術で用いられる手法を参照することで、衣服のパターンを再考し、身体・色彩・造形・素材の境界を曖昧にすることを試みた。
私たちの身体や生活と同じように、自然界もまた絶えず緩やかに変化し続けている。日常の中の自然を流動するものとして見つめ直し、時間の経過や環境の影響によって起こる表面=皮膚の変化をテキスタイルに落とし込んだ。具体的には、水の波紋、カビの繁殖、木漏れ日、人間の皮膚などである。さらに、布を撚る・裂く手法で独自の加工を施した。自然との共存の重要性を再認識させるきっかけをつくる。
ロックミシンの縫い目をあえて表面化し、隠された機能をデザイン要素として再解釈した服飾デザインを探求した。本研究では、テグスや毛糸を活用し、縫い目の立体性と装飾性を追求する。また、空環技法を用いた編み込みにより、素材の柔らかさと構築性の融合を試みた。これらの手法によって、隠されたものを表面に引き出す新しい衣服表現を模索した。ロックミシンの特性を最大限に活かし、衣服の可能性を拡張するデザインの提案である。
不規則なシワ、ゆとり、凹凸の形状を常に保つ方法として、エポキシ樹脂という液剤を使用し、固めるという技法を考案し、制作を進めた。ルックごとにシワの分類や形状、意図は変えつつ、自身が表現したいビジュアル的なイメージにも変化をつけながら、重力に逆らう造形を保つことや立体のフォルムを抜け殻として形状を保つこと、人間の体の形を象り、自由な造形を作ることを実現させた。
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