2022,11.02 建築/インテリア
10/27(木)5限に 文化人類学者である今福龍太先生がご来校くださり、「読書人カレッジ」企画「森を読む、木を読む、本を読む」というタイトルでご講義くださいました。この企画は、出版社読書人と日本財団との共同事業で、本の専門家に読書についての講義を行っていただくという取り組みです。今回はこの企画で、「木」を入り口に文化人類学の視点から環境について考える読書案内をお願いいたしました。
今福龍太先生は文化人類学者で、さらに2020年には「宮沢賢治 デクノボーの叡智(えいち)」(新潮選書)により、宮沢賢治賞および角川財団学芸賞をW受賞されています。
ご講義は、そもそもBookという言葉の語源はブナ(Bok:ヨーロッパの古い言語)であるということから始まり、様々な言語で木を語源とした単語があることといったお話から、上の写真にありますように石牟礼道子氏の「常世の樹」の話になり、更に今福先生ご自身の聖地巡礼ならぬ聖樹巡礼のお話まで、今福ワールド全開となりました。あっという間の90分どころか100分になり、文化研究講座のある学生が名残惜しそうに席を立ちだしたところで、ご講義が終了となりました。せっかくお持ちいただいた資料(写真下)までお話が進まず、機会があればぜひこの続きを…お願いしたいところです。受講した学生からも「森や木の話にとどまらず世界が広がり、とても楽しいご講義でした。」と感想メールが届きました。
このご講義は一般教養科目「森林と環境」の中の一コマとしてお招きしたものですが、全学共通教育センターのご了解のもと、履修者だけでなく環境デザイン学科の希望者にも公開いたしました。
今福先生 ご講義ありがとうございました。ご提供いただいた読書人カレッジさまにも感謝申し上げます。
(中山榮子教授)
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