2024,05.10 建築/インテリア
近年建設が盛んな木造建築物、皆さんの周りにも特徴的な木造の建物が建っていないでしょうか?
木は環境にも優しく、また国による地域産材の積極的な活用の後押しもあり、住宅のような小規模なものに限らず、中大規模の建物にも木材が積極的に活用されるようになりました。そして今まであまり見なかった木による大空間の架構が、日本全国の至るところに百花繚乱といった感じで建っています。
かくいう私も、熊本県球磨村、長野県木曽町、奈良県斑鳩町、神奈川県某所など、全国各地でいろいろな木造建築の計画に関わらせていただいてきました。
そんな中、先日とある計画のため岐阜県高山市を訪れました。高山市は飛騨の小京都といわれ、ここにある吉島家住宅は、飛騨の匠を今に伝える国の重要文化財にも指定された木造建築物です。
詳細な説明は文献等で皆さんぜひ確認いただきたいのですが、障子や襖、簾など、さまざまな透過性を持つ建具で緩く仕切られた内部空間は、有名な木の架構とともに私の大のお気に入りで、学生時代から今に至るまで何度も立ち寄っては、ゆったりとした時間を過ごさせて頂いています。
30年近くの間に、町を訪れる客層や人の数はすっかり様変わりしていましたが、開館直後の時間は今も昔も変わらぬひっそりとした空気に包まれ、訪れるにはおすすめの時間帯です。
ちなみにこの町には有名な家具メーカーも複数あり、そこには本コースを卒業したOGもおり、今回もちょっとだけお会いしました。
出張先の全国各地で、活躍するOGに会えるのも大学で教える醍醐味ですね。
(建築・インテリアデザインコース 森部康司)
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