環境デザイン学科が開講する「DP総合演習」では、毎年たくさんのプロジェクト科目が開講されております。
今年度新たにスタートした「コミュニティバスプロジェクト」は、葛飾区交通政策課および一般社団法人東立石グリスロ運営協議会と協働のもと、交通空白地域の改善を目指して、立石駅・四ツ木駅周辺を運行する地域交通「グリーンスローモビリティ」の利用促進に取り組んでいます。
葛飾区の東立石・四ツ木地域は、地域に住む高齢者の方々が交通弱者となり、日常の買い物や通院に不便を抱えてきました。道幅が狭いため路線バスの運行は難しく、タクシーも営業台数が減り、混雑時には利用しづらい状況にあります。こうした課題に対応するため、地域のボランティア団体と葛飾区が連携して「グリーンスローモビリティ」を運行、1年半の実証実験を経て今年4月から本格運用が開始されました。運賃は無料で提供されています。
前期は、運行状況や路線案内などの情報を発信する「グリスロLINE公式アカウント」への登録推進を目的に、学生が車内掲示用ポスターをデザインし、現在3種類のポスターが活用されています。
後期は、マグネット型(冷蔵庫に張り付けるタイプ)の広報グッズや簡易バス停のデザイン制作と提案、地域の町会掲示板(約100か所)へ掲示するポスターのデザインなどを計画。グリーンスローモビリティの認知度向上や利用促進に向け、多面的かつ継続的な取り組みを展開していく予定です。
本プロジェクトは、公共交通の利便性向上や交通空白地の解消といった地域課題に対し、昭和女子大学環境デザイン学科の「DP総合演習」の授業を通じて、学生が主体的に関わる実践の場です。地域社会への貢献を通じて、課題発見力や課題解決力を養うことを目指します。
(デザインプロデュースコース 羽深太郎)
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