東京2025デフリンピック閉会式・衣裳デザイン

2025,11.28 ファッション教員紹介

ファッションデザインマネジメントコースの國時 誠です。

東京2025デフリンピックは11月26日(水)の閉会式をもちまして終了しました。開会式に引き続き閉会式アーティスティックプログラムの衣裳デザインを担当しています。

アーティスティックプログラムの演目は「ボンミライ!」 Bon Mirai!
“ボンはフランス語のbon(良い)と、日本文化の盆をかけています。 良い未来、という意味を込めました。はるか100年前のフランスから日本へ、そして未来へつながるように。”という100周年の記念大会を踏まえたコンセプトです。子供から大人まで160名のパフォーマーは4色に色分けされたデフリンピックカラーの衣裳で身を包み、振り付けを会場内の選手や観客に身振り手振りで伝え「みんなで踊る」という盆踊りスタイルのパフォーマンスを披露しました。

聴覚障害の方にも伝わるようにと重低音の効いた祭囃子の爆音に合わせ、東京体育館フロアの選手団と客席の観客が一体となって「ボンミライ!」を踊り、楽しく盛り上がった大会のフィナーレとなりました。

衣裳デザインにも少し触れたいと思います。デフリンピックでは開会式と閉会式両方の衣裳デザインを担当した訳ですが、実は同じ衣裳をパフォーマーは開会式と閉会式共に着用しています。左/ 閉会式衣裳 右/ 開会式衣裳衣裳にはいくつかのループやヒモがついていて、それらを結んだり解くことで1着の衣裳が2つのスタイル(浴衣と羽織)に変化します。

このデザインは担当授業での和服への理解が元になっています。私は本学で「装いの文化」という科目を受け持っていますが、授業では広くアジアから日本の衣服文化までを実際の着装体験を交えたプログラムで実施しています。和服文化のパートで例年、着付けの先生を招き実演を行っています。その授業の中で和服には「おはしょり」という身長に合わせ美しく着こなすサイズ調節の機能があったり、「繰り回し」という着古した着物を解いて羽織や帯として仕立て直し新たに再生する、という素晴らしい考え方があることを着付けをご担当いただいた松田千穂先生より履修学生へご説明いただきました。1着の衣服をサイジングする「おはしょり」と、新しいものを作るのではなく古いものを再活用する「繰り回し」という和服の考え方は日本的であり面白く、大会のビジョンとも通じるものがあるため、この開閉会式で両用する衣裳デザインの着想元となっています。 *写真は2025年度授業での着付けの様子

 

 

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