ジョイカル             -三の輪商店街かるた-

2026,02.19 プロデュース

私たち環境デザイン学科2年、榑林ゆりな、五十嵐唯愛、長瀬美穂の3名は、デザインプロデュースコース後期の演習科目「デザイン企画演習Ⅰ2」において「経験のデザイン」をテーマにしたグループ課題に取り組みました。本課題では、実在する施設を対象に、そこで生まれる「経験」を中心としたサービスデザインを企画しました。その中で私たちが提案した企画「ジョイカル」が、コースの選抜合同講評会にて学生賞と優秀賞をW受賞いたしました。地域の方々とともに積み重ねてきた活動を評価していただけたことを、心から嬉しく思っています。

【企画背景】
本プロジェクトは、「なにかし堂で何かしたい」という小さな思いから始まりました。
荒川区・ジョイフル三の輪商店街にある「なにかし堂」は、子どもたちにとって安心できる“第3の居場所”です。そこに通う子どもたちの姿を見ながら、私たちにできることはないだろうかと考えたことが出発点でした。
リサーチを進める中で、子どもたちは商店街のことをあまり知らず、また商店街には若い世代の姿が少ないという現状が見えてきました。一方で、商店街の方々は「若い人に来てほしい」「まちに恩返しがしたい」という強い思いを持っていらっしゃることも分かりました。
両者には「つながりたい」という気持ちがあるにもかかわらず、それを結ぶきっかけや仕組みがないことに、私たちは課題を感じました。

【かるたの制作】
そこで私たちは、世代を超えて楽しむことができ、自然と会話が生まれる「かるた」という手法を選びました。
かるたは言葉を通して地域の魅力を伝えられるだけでなく、商店街に息づく人のあたたかさや歴史、店主の思いといった“目に見えにくい魅力”を共有できる媒体になると考えました。
制作にあたっては、商店街の店主の方々へインタビューを行い、その言葉や思いを読み札に反映させました。また、なにかし堂の子どもたちと一緒に絵札を制作するワークショップも実施しました。

かるた作成の様子2026/1/17

読み札の頭文字が「じょいふるみのわしょうてんがい」となるように構成し、三ノ輪の「三」にちなみ、3セット制作しました。地域の名前そのものをかるたの構造に取り込むことで、まちへの愛着をより強く感じられる設計にしています。
こうして完成したオリジナルかるたが、「ジョイカル」です。

【かるた大会の実施】
完成後に開催したかるた大会では、子どもたちだけでなく大人の方々も参加してくださり、「このお店知っているよ」「昔はこうだったんだよ」といった会話が自然と生まれました。
かるたをきっかけに、世代を超えた交流の場が生まれたことを実感しました。

かるた大会2026/1/30

活動を続ける中で、私たちは商店街の方々と顔なじみになり、「あ、かるたの人たちだね」と声をかけていただけるようになりました。取材する側として訪れていた商店街が、いつの間にか挨拶を交わす温かい場所へと変わっていたことも、私たちにとって大きな発見でした。
最初は、なにかし堂で何かしたいという思いから始まった取り組みでしたが、その思いは次第に商店街へと広がり、最終的には商店街全体とつながる企画へと発展しました。
商店街の方々やなにかし堂の皆さんと強い結びつきを持てたことは、私たち3人にとって何より大きな経験となりました。

【今後の展開】
現在、私たちは5月17日(日)にジョイフル三の輪商店街で開催される弁天市への出展に向けて準備を進めています。
当日は「ジョイカル」を実際に体験していただける機会を予定しており、かるたを通して商店街の魅力や店主の思いをより多くの方に届けたいと考えています。
世代を超えて楽しめる場をつくり、まちに新たな出会いが生まれるきっかけとなれば嬉しいです。
5月17日(日)は、ぜひ三の輪商店街へお越しください。皆さまにお会いできることを楽しみにしています。

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本企画に際しましてご協力いただきました、なにかし堂様、ジョイフル三の輪商店街様、関係皆様に御礼申し上げます。(デザインプロデュースコース教員 金子友美)

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