2019,02.28 建築/インテリア
環境デザイン学科の卒業生である尾越竜子さん(旧姓:佐々木)の設計した「田浦の週末住宅」がこのたびインテリア産業協会経済産業大臣賞を受賞されました。尾越さんは1991年3月、現環境デザイン学科の前身生活美学科を卒業され、(株)大林組勤務を経て現在はご自分で建築とインテリアの設計事務所RON DESIGN ( https://ron-design.jp/ )を主宰されています。
このたびの受賞に際して尾越さんにお話をうかがいました。
【K】受賞された「田浦の週末住宅」はどのような住宅ですか。
【O】施主からの要望は「かっこいい空間にしてほしい」「安らげるインテリアにしてほしい」でした。自然素材をふんだんに使い、マスキュリン(男性的)でかっこいい空間の中にも大人の男性がこだわる質の良さ、男の色気を感じる空間をつくりました。会社経営をするクライアントの男性が、喧騒から離れ、脳と⼼を解き放ち、リフレッシュさせることができる空間を⽬指しました。
写真:北村 徹
この作品は、日本国内だけでなく海外でも賞をいただくことができました。THE INTERNATIONAL DESIGN & ARCHITURE AWARDS2018のLUXURY RESIDENCE – Asia pacific 部門入賞 IAA Awards 2018Honorable Mention (審査員特別賞) https://www.architecturepodium.net/portfolio/weekend-house-in-tanoura-ron-design/
【K】海外と言えば尾越さんはイギリスとも関係がおありですよね。
【O】2015年に英国インテリアデザイン協会の正会員に合格し、今ではほぼ毎年、ロンドンの展示会には出かけています。日本国内の展示会とは比べると比較にならないほど世界の商材を目にしています。こういった経験を経て改めて日本の伝統構法や伝統工芸の素晴らしさを意識するようになりました。
この田浦の週末住宅でも、組子アートMIYAKO や、久住有生さんが左官壁を塗ってくださいました。
【K】尾越さんが仕事で心がけていることを聞かせてください。
【O】建築の経験を活かし、基本設計からインテリアの竣工・引渡しまでトータルですべてサポートしていきます。「田浦の週末住宅」でも設計からインテリア・家具デザイン・アートダイレクションに撮影時のテーブルコーディネートまですべてやりました。
【K】最後に後輩たちにメッセージをお願いします。
【O】私が若い学生さんに伝えたいのは、建築家もインテリアデザイナーも互いをプロとしてリスペクトし、協業できる環境を市場の発展のために作っていくこと、そのためにも建築を学ぶ際にはインテリアも学んでほしいことです。昭和女子大学はそこを学べる数少ない学校であるということに自信を持ってほしいと思います。そしていくつになっても挑み続けること、夢を持ち続けることが大切だと思います。私は、今年東京に事務所を移すつもりです。2020年東京オリンピック目前で、インバウンド効果で、世界的にジャポニズムムーブメントが起きています。学生さんにはどんどん夢を見てほしいです。私もどんどん頑張りますよ!
【K】力強いメッセージありがとうございました。今後のご活躍も期待しています。
(教授 金子友美)
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